太陽光発電
太陽光トラッキングシステム (Autonomous Solar Tracking System)
太陽光発電は太陽の光エネルギーを電力に変換するため、太陽光パネルを太陽に向ける必要があります。太陽光パネルを常に太陽の方向に向けることで太陽エネルギーを効率よく電気に変換できます。この太陽光トラッキングシステムは外部からのエネルギーを使わず、コンピュータによる制御も必要ありません。太陽エネルギーだけで常に太陽を追いかけることが出来ます。
時間ごとの動き









太陽光発電の課題 (Problems to be solved for Solar Power)
マンションのベランダで太陽光発電を行う場合、建物の向きが大きく影響します。日照時間が短いと十分な発電が出来ずにベランダの機器を動かし続けるためにはバッテリーを充電する必要があります。少しでも効率良く発電するために太陽光パネルを常に太陽に向けておく制御が必要です。
- 太陽光パネルを常に太陽に向ける
- 太陽光発電で重要なのが発電効率です。折角、太陽が出ていても太陽光パネルが太陽を向いていないと発電効率が悪くなります。そのため可能な限り太陽光パネルが太陽を向いている状態を保つようにしなければなりません。
- そのための方法はいくつか考えられます。緯度経度から太陽が空のどの位置にいるのかを計算出来るため、このデータを使う。また、太陽を画像として捉え、太陽が常に中心にあるようにサーボモーターで制御するなどが考えられます。ただ、折角発電してもコンピュータ制御やモーターを駆動する電力に消費されるのでは結果的に発電効率が悪いのと変わらなくなります。
- そこで、出来るだけ電力を使わずに常に太陽を追跡する方法を採用しました。この方法だと発電する太陽光パネルより小型のパネルで発電した電力でモーターを駆動し、水平垂直のそれぞれの太陽光パネル2枚の電位差を利用します。こうするとバッテリーを充電するメインの太陽光発電の電力を全く使わずに、コンピュータ制御も必要ないため太陽エネルギーだけで自立的に太陽を追跡出来ます。
- 風雨対策
- ベランダで太陽光発電すると最初に遭遇する課題が風雨による影響です。室内にいると静かな日でもベランダは結構風が吹いて太陽光パネルがゆらゆらしています。従って、天気が良くても風が強い日には太陽光発電が出来ないという残念な事態が発生します。風が強い日には太陽光発電システムを風により吹き飛ばされないようにしっかりと固定しておく必要があります。
- また、雨対策としてはモーターが濡れると故障の原因になるためモーターの防水対策も必要です。
- 初期設定
- 太陽光発電を開始する時、太陽光パネルを太陽に向ける必要があります。自立型の太陽光追跡システムですが、初期設定である程度太陽に向いていないと太陽を捕捉して追跡(トラッキング)するまでの時間が長くなり、太陽光発電が可能な時間が短くなります。
- モーターの駆動ベルトを緩めにすることで手動で太陽に向けることも可能です。モーターは手動で回転させても壊れることはありません。
- その他
- 天気予報で雨や曇りの予報が出ている場合、太陽光発電を期待出来ないため風や雨に備えてロックしています。しかし予想に反して途中から太陽が出て太陽光がパネルに当たると駆動用のモーターが動こうとしてもロックされているため動けない状態となり、モーターを痛める可能性があります。そのため、風が弱い日は昼間はロックを解除しておくなどの考慮が必要となります。